原创 最後の地球人

最後の地球人


人材派遣会社 転職 語学留学
人々は、なにものにチャットレディーも執着しない一生を送れた。冬が迫インプラントった秋晴れの日の空のような、かげのまったハワイ旅行くない、透明な気分の人たちの暮らしていた時代だった。
地球上エアコンクリーニングで一番いい地方。たった一軒だけ会社設立残った家の、すばらしい部屋に人材派遣会社、若い夫婦が住んでいた。このほかには、どこをさがしても、人間はいなかった。彼らは世界の王と王妃だった。昔から多くの人間たちが望み、誰一人として得られなかった地位。全世界と全人類の作り上げた財産の所有者と呼べた。もっとも、財産の方は、貴族たちのよって大部分なくなってはいた。しかし、王と王妃は、そんなことを一向に気にしなかった。いばることもなく、残念がることもなかった。
王と王妃には、それぞれ名前はあったが、使われることがなかった。名前は「あなた」でも、「おい」でも、「ねえ」でも、なんでもよかった。
「ねえ、いいことに気がついたわ。」
「なんだい」
「あたしたち、なにも、着物をつけている必要はないんじゃない」
そう言えばそうだった。べつに羞恥心は起らなかった。世界はどこでも彼らの家だったし、他人はいないのだ。それに、彼らは生まれたときから、いや、生まれる前からの婚約者だった。
二人は服も下着もぬぎすて、はだかのまま毎日を過ごした。すべてに面倒くさくないだけが、とりえだった。裸になった二人の皮膚の色は、なんとも形容しようのない色だった。白でもあり黒でもあり、褐色や黄色味もおびていた。瞳も髪も同じことだった。彼らはどの人種にも属していたのだ。人口が減りはじめて以後、混血が行われるようになかったからだった。
比較するものがないので、美しいと言えるかどうかはわからなかったが、お互いに美しいと認めあっていた。口に出して確かめなくても、完全に信じあい愛しあっていた。嫉妬を抱いたこともなかった。人類始まって以来、誰もが理想としてきた、絶対的な愛の姿といえた。
そして、彼女は子供を宿した。